その外国人がどんな決心で遍路をすることにしたのか
不思議に思うことがある。
さて、わたしが京都に行っている間、夫は何をしていたか?
帰ってから嬉しそうに話してくれたので紹介しようと思う。
夫は新しく出来たマルカナスーパーにあるガソリンスタンドで
ティシュ箱をもらい、レシートを集め、いずれ値引き券がもらえるのを
ささやかな楽しみにしている。
その日は日曜日だったのだが、ガソリンを入れるべく、マルナカに
向かって車をはしらせている途中、西条大橋で外国人お遍路を見た。
いかにもアメリカ人男性らしく、大きく手を振りどうどうとした
歩きっぷりだったので、すぐ目についたという。
声をかけようと思ったが、こちらは車だし、ガソリンも入れないと
ならないし・・・ということで、そのままガソリンスタンドに向かった。
帰り道、吉野にある実家に向かって走っていると、
遍路道でない住宅街を、先ほどの外国人お遍路さんが歩い
ているではないか。
そこで声をかけることにした。
「おい、そこで何してるんだ?」
「え?ここは観光する人がよく来るところじゃないのか?」
悪いことでもしているような質問の仕方に、彼はびっくりしたらしい。
夫は悪い冗談も好きで困る。
2、3やりとりをしたあと、彼を車に乗せた。
その日は家族もいないということで、
結局彼と6番から10番の切幡寺まで一緒に回り、
その後夫の好きなうどん店に連れて行って一緒に昼食を食べ、
駅まで送っていったそうだ。
そのお遍路さんはとても満足して帰っていたそうだ。
聞けばそのお遍路さん、
アメリカ人の2世で、母親は九州出身だそう。
ハリウッドで警官を20年以上勤めており、
退職したときに88箇所をしたいので、今回はその下見に
来たそうである。
だからこそ、夫が「ここで何やってるんだ?」なんて
警官みたいな質問するからびっくりしたんだろう。
警官の仕事も大変だそうだ。
徳島はそれに比べたら天国みたいだったそうだ。
それにしても、わたしは天国に住んでいるんだなあ。
改めて感謝しなくちゃ。
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