昨日親が息子を殺したというニュースがあった。
ショッキングなのはその理由。
「受験勉強がうまくいかない」
父親が通っていた有名私立学校に
受験させたかったとのこと。
自分の親の薬局を継がずに
トラックの運転手をしていた父親。
多分この父親も、自分の親から
かなりのプレッシャーをかけられて
その学校に進学したのだろう。
しかしその親の持っていた
薬剤師の夢がなぜか果たされず、
それを果たせなかった自分の中に
常に満足感が得られず、自信が持てず
それが子供に向けられてしまったようだ。
親の勝手な夢や希望の被害者である
この子が不憫でならない。
有名私立学校に入り
有名大学に入り
有名会社に入り
高給取りになり
人生何不自由なく生きることが
本当に幸せなのか
原点に戻って考えるべき。
何よりも大切なのは
夫婦の絆。
親子の絆。
家族の絆。
そういったしっかりした小さな絆がある
家族がささえる地域、町、社会こそが
一番パワフルなのではないかと思う。
人間関係の一番小さな単位である
夫婦・親子。
そこを一番大切にしないと。
有名大学を卒業し
有名企業に入り
いくら収入がたくさんあっても
家族がばらばらで
お互いを憎みあっていては
最後に待っているのは醜い財産争い。
この父親、
奥さんの影がない。
夫婦での話し合いもなかったのだろうか。
この子供が父親の曲がった教育を
押し付けられ、無事に育ったにしても
精神的に痛めつけられ、他人を巻き込みながら
一生苦しんで生きていかなければならなかった
かもしれない。
この家族の不の連鎖がそこで止まったのは
不幸中の幸いかもしれない。
男の子のご冥福を心からお祈りします。