数週間前に現在在住している町議員選挙があった。
もう誰に投票するかは頭にあったのだが、
家にあいさつに来た、ある候補者について書いておこうと思う。
その人はもう既に議員をしている人なのだが、
玄関に入り、夫を見るなり、にこにこしながら
「ノーイングリッシュ」と言ってのけた。
わたしは耳を疑ってしまった。
夫は日本語を話すのは下手でも
ほとんど理解はできるのだ。しかし、多くの人は夫の姿を見ただけで
外国人(特に白人)=日本語は話せない=自分は英語が話せない=
コミュニケーションは不可能
となってしまうのだ。
なんという人種差別だろうと思った。
人権問題を声高にしている町で、こんなことが普通に
考えられているのだから、困ったものだ。
人権問題って何を指して言っているのかと思う。
夫は町の教育委員会に属し、中学校で教え始めて8年になる。
日本には合計15年近く住んでいるのに、日本語が分からないと
思う人が、どれだけ多いことか。人の反応は初めの
ころと全く変わらない。
外国人でも、まずは日本語で話しかけ、
「こんにちは。○○と申します。よろしくお願いします。」くらい
言って相手が日本語を理解できるか確かめてもいいはずだ。
日本に一週間いなくても、このくらいの日本語は分かると
思わないものだろうか?
この候補者は「ノーイングリッシュ」と言う事で、
「おまえとは話さないぞ」というメッセージを伝えただけだった。
そして、この人は結構な投票率で当選したのだが、
この町はまだまだ人権問題の解決には遠いし、ましては
国際化は不可能に近いと思わずにはいられなかった。